阪神甲子園球場の南東に位置する鳴尾中学校の校舎内に、市立図書館5分館の一つとして、また中学校の図書機能を充実させるために計画された。 敷地北側の住民プライバシーへの配慮、閲覧環境もさることながら、限られたスペースに図書館機能としての蔵書数の確保(55000冊)が要求された。 書籍の保存性確保のため、紫外線を抑える等の条件により、開口部を最小限とした壁面主体のマッシブなデザインとした。 スリット状の出窓をファサードのアクセントとし、抑えながらもさしこむ光により、施設の視覚的な開放性を確保した。 用地確保の難しさが関連施設の複合化を生む例として、今後のソフト面における展開に注目したい。
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